いろいろ繕われてあるのはことに移ろい方のおそい中にどうしたのか一本だけきれいに紫になっているのを宮はお折らせになり「花中偏愛菊はなのなかにひとへにきくをあいす」としておいでになったが
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)