この史劇はもとよりこの一座のために特に書き卸されたものではなく、やはり在来の歌舞伎俳優に当てはめて書かれたものを採用したのであるから、竹本浄瑠璃たけもとじょうるりを使っている場面が幾カ所もある。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)