王充のいわゆる「夫聖賢下筆造文それせいけんのふでをくだしぶんをつくるや用意詳審いをもちいてくわしくつまびらかにするも尚未可謂尽得実なおいまだことごとくはじつをうというべからず況倉卒吐言いわんやそうそつのとげん安能皆是いずくんぞよくみなぜならんや」という見識である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)