茅町二丁目の中通りに杉田屋巳之吉すぎたやみのきちという頭梁が住んでいる、家にいる職人だけでも十人ほどあり、多く武家屋敷へ出入りをする名の売れた大工だった。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)