「何ですか、この辺には、あわれな、寂しい、物語がありそうな処ですね。あの、月宵鄙物語つきのよいひなものがたりというのがあります、御存じでしょうけれど。」
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)