秘策を抱いて、彼は備前の宇喜多家へ、説客せっきゃくとして行ったのであり、病半兵衛もまた、八幡山城の明石飛騨守景親あかしひだのかみかげちかを説きに赴いたものであること、いうまでもない。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)