宰相入道成頼さいしょうにゅうどうなりより民部卿入道親範みんぶきょうにゅうどうちかのりの二人という淋しさであったが、この二人も、近頃の時勢に厭気がさし、出家の決心を固め、親範は大原、成頼は高野にと、それぞれ分け入って