外気室キュール)” の例文
眠いのをがまんしてクラブの朝食会へ出かけて行くと、六右衛門さんがいつものように外気室キュールのデッキ・チェアに長くなって穴のあいた肺へ空気を吸いこんでいた。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
いまごろの時間には七・五ミリの機銃弾で肺を貫通された六右衛門さんが、外気室キュールにしているヴェランダのデッキ・チェヤに長くなって本を読んでいるんだが、そのひとさえそこにいない。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
療養所の外気室キュールのようなヴェランダのついたコテージの中へ、酒場だの、グリルだの、モンテ・カルロ式の鳩射場などをこしらえて、戦争中、毎日パァティをして遊んでいたというんですから
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)