一行の前には、穹窿アーチ形の天井をもった地向暗斜道ジオシンク・サブウェイが、ゆるい傾斜を保ちながら、「石炭市コール・シティ」の横坑のようなおそるべき単調さで無限につづいていた。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)