嘉村礒多かむらいそた)” の例文
牧野信一が親分格で、小林秀雄、嘉村礒多かむらいそた、河上徹太郎、中島健蔵、私などが同人で、原稿料は一枚五十銭ぐらいであったと思う。
二十七歳 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
また嘉村礒多かむらいそたなども昔から大変えらい人だと思っています。
わが半生を語る (新字新仮名) / 太宰治(著)
W君の場合にしろ要するに完全な私小説を書ききれば医者も文句が言えないわけで、嘉村礒多かむらいそたの小説でも帝大病院へ持って行ったら医者も辟易へきえきして朱筆を投げると思うのである。
流浪の追憶 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)