はるばるも来つるものかな——やがて人潮の岸ヒュウマン・タイドろんどんをさして汽車はドウヴァをゆるぎ出るのだ。半球の旅のおわりと、空をこがす広告塔の灯とが私達を待っているであろう。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)