青君の追跡あおくんのついせき
よく晴れた午後の海辺の遊歩場を、マグルトン(だまされやすいアホウ者という意味)という気のめいるような名前の持主がその名にふさわしく憂欝そうに歩いていた。額には深い苦労のしわが馬蹄形にきざまれていた。そこで脚下の浜辺にちらばつてならんでいる大 …