『稀有の文才』
芥川賞の季節になるといつも太宰治を思ひ出す。彼が執念深く賞を貰ひたがつたのが忘れられないからである。事のてんまつは一度書いた事もある。当時それをバクロ小説か何かのやうに読んだ人もあつた模様であつたので久しく打捨てて作品集にも入れなかつたが、 …
| 著者 | 佐藤春夫 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日本文学 |
| 初出 | 「現代日本文学全集 第四九巻附録 月報第一七号」筑摩書房、1954(昭和29)年9月5日 |
| 文字種別 | 新字旧仮名 |
| 読書目安時間 | 約5分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約7分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
対蹠