『あひびき』
火の氣がないので、私は鷄介と二人で寢床にはいつてゐた。朝から喋つてゐたので、寢床へはいると喋ることもなく、私は、あをむけになつて、眼の上に兩手をそろへて眺めてゐた。鷄介も兩の手を出した。私は鷄介の大きい掌に自分の手を合はせてみた。「冷い?」 …
著者 | 林芙美子 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「別冊文藝春秋」1946(昭和21)年12月 |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約19分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約31分(300文字/分) |
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