雪の化石をつくろうと思い立ったのは、もう二十年以上も昔の話である。 昭和五年に新しく出来た北大の理学部へ赴任して、間もなく雪の研究にとりかかった。そして冬ごとに、十勝岳の白銀荘へ出かけて行って、雪の結晶の顕微鏡写真をせっせと撮っていた。 十 …
著者 | 中谷宇吉郎 |
ジャンル | 自然科学 > 地球科学・地学 > 気象学 |
初出 | 「高分子 第七巻第七十三号」高分子学会、1958(昭和33)年3月20日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約10分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約16分(300文字/分) |