種紙の青む頃たねがみのあおむころ
私は学校から帰るや否や、包みをそこに放り出しておいて、勝手元に駈けあがり、板の間にお膳を持ち出して、おおきな茶碗をかかえるようにしながら、飯櫃から冷たい飯を手盛りにしては、湯をかけて、さらさらと流し込むのである。二杯ばかりはいつか知らぬまに …