おまへの手はもの悲しい 酒びたしのテーブルの上に。 おまへの手は息づいてゐる、 たつた一つ、私の前に。 おまへの手を風がわたる、 枝の青蟲を吹くやうに。 私は疲れた、靴は破れた。 …
題名が同じ作品
(新字新仮名)今村恒夫 (著)