廃園はいえん《断片》《だんぺん》
骨を折る音 その音のなかに 流れる水は乾き 鳶色の風は落ちて 石に濡れた額は傾くままに眠つた みえない推移の重さに 骨を折る音 その音のなかに 佯りの 眼を閉ぢて 凍える半身は 倒れるもの影とともに うつしく忘却をまつた 骨を折る音 その音 …
題名が同じ作品
廃園 (新字旧仮名)森川義信 (著)