赤いねこあかいねこ
雨がしとしととふりました。そのあくる日のおひるころ、一人のおぢいさんが、町のつじに立ててある大きなかんばんを見ながら、ひとりごとをいってゐました。 「このゑは、何のゑだらう、火事のゑかしら。」 おぢいさんは、しきりにかんがへこんでゐました。 …
作品に特徴的な語句
うち わたし