拡大されゆく国道前線かくだいされゆくこくどうぜんせん
視野一面連る山脈の彼方に 朝やけの赤い太陽—— ペダルを力一杯地下足袋で踏んづけて 工事場へ走る俺達 爽涼たる朝霧の中に 曲りくねった山峡の白い路 杉と雑木と山の背の彼方に 見えてはかくれかくれては現われる相棒の姿 俺は呼びかける ——おう …