祈祷きとう――敍情小曲――――じょじょうしょうきょく――
黄菊はすでに散つてしまつた 漕手よ 船路を遠くかへつてくる時 さびしい海鳥はますとに飛びかひ 日は憂鬱の浪にただよふ。 漕手よ はや君の家の窓に燈火はつけられ 妹はひとり庭にたたずむ 漕手よ、祈祷せよ。 …
作品に特徴的な語句
燈火あかり
題名が同じ作品
祈祷 (旧字旧仮名)萩原朔太郎 (著)