『娘とドリアン』
すゝきの穂が白んで、山道で行きちがふ子供達から青い蜜柑の香気がかがれる。——夕暮にちかい時分に岡の裏側にある競馬場へ行つて見ると、「シーズン」が近づいたといふので日毎に練習馬の数が増えてゐる。 僕は、馬や競馬に特別の興味を持つたことはないが …
| 著者 | 牧野信一 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
| 初出 | 「東京朝日新聞 第一五五八八号」1929(昭和4)年9月28日 |
| 文字種別 | 新字旧仮名 |
| 読書目安時間 | 約5分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約8分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
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