寒鮠の記かんばやのき
謹啓、余寒きびしくと申し上げ度く存じ候へ共、今年程暖かき例無之、お互に凌ぎよき春日に候。 さればにや、この頃鮒のみには無之冬寄致せし鮠、鰔などまでが俄かに巣離れの動作を見せ申しそぞろに釣意をそそられ、釣場の風景を眼に描き申候。堪まり兼ねて一 …
作品に特徴的な語句
うら 紅蛆べにさし