馬頭観世音ばとうかんぜおん
東京から叔父が由三の家を訪ねて来たのは、今度叔父も愈々墓地を買ったのでそれの自慢のためだった。叔父は由三の灰白な貌と奇怪なアトリエを見較べながら、そこらに並んでゐるカンバスがすべてまっ白なのに驚いて、 「君は絵を描くと云ひながら、何も描てて …
作品に特徴的な語句
くゆら