すずめ
酔ぱらって雀を憶ひ出した二人は新宿まで出掛けた。屋台店の皿に赤裸のままの奴がころがってゐて、若い娘が庖丁で骨を叩いてゐた。一人は一羽の頭を噛ったばかりでもう食はなかった。一人は一串と、頭の欠けたもう一串を平げた。 頭を食ったばかりの男は、そ …
題名が同じ作品
(新字新仮名)太宰治 (著)