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『残雪』
ふりがな文庫
『
残雪
(
ざんせつ
)
』
青空に風呂屋の煙突がはっきり聳えてゐた。その左の方に外苑の時計台と枯木の梢が茫と冬日に煙ってゐた。もっと近いところには屋根の入り乱れた傾斜が、一方に雪を残して続いてゐた。雪があるので、そこの二階の縁側からは景色が立体的に見えた。立体的と云へ …
著者
原民喜
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約3分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
否
(
いや
)