草木塔そうもくとう
庵のまわりには茶の木が多い。五歩にして一株、十歩にしてまた一株。 私は茶の木を愛する、その花をさらに愛する。私はここに移ってきてから、ながいこと忘れていた茶の花の趣致に心をひかれた。 捨てられるともなく捨てられている茶の木は『佗びつくしたる …
題名が同じ作品
草木塔 (新字旧仮名)種田山頭火 (著)