青い紐あおいひも
桃山哲郎は銀座尾張町の角になつたカフエーでウイスキーを飲んでゐた。彼は有楽町の汽車の線路に沿うたちよつとしたカフエーでやつた仲間の会合で足りなかつた酔を充たしてゐるところであつた。 もう客足が斑になつて其処にはすぐ前のストーブの傍のテーブル …
題名が同じ作品
青い紐 (新字新仮名)田中貢太郎 (著)