電報でんぽう
私は気の早い男であるから、昭和二十年元旦の夢をはや先日見た。田舎道を乗合馬車が行くのを一台の自動車が追い駈けて行く、と前方の瀬戸内海に太陽が昇りはじめる、馬車の乗客が「おい、見ろ、昭和二十年の太陽だ」という——ただそれだけの何の変哲もない他 …
題名が同じ作品
電報 (新字新仮名)黒島伝治 (著)