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『懐中時計』
ふりがな文庫
『
懐中時計
(
かいちゅうどけい
)
』
懐中時計が箪笥の向う側へ落ちて一人でチクタクと動いておりました。 鼠が見つけて笑いました。 「馬鹿だなあ。誰も見る者はないのに、何だって動いているんだえ」 「人の見ない時でも動いているから、いつ見られても役に立つのさ」 と懐中時計は答えまし …
著者
土原耕作
著者
夢野久作
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「九州日報」1923(大正12)年11月4日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約1分(300文字/分)