電信柱と黒雲でんしんばしらとくろくも
電信柱が寒い風にあたってピーピーと泣いておりました。 黒い雲が来て、 「何を泣いているのだえ」 「寒いからさ。お前のような雲が来るから寒いのだ。こちらへ来ないでくれ」 「おれが悪いのじゃない。風がわるいのだ。おれは風につれられて来るのだから …