痍のあときずのあと
豆粒位な痍のあとがある。これは予が十八の秋はじめて長途の旅行をした時の形見であるが今でも深更まで眠れない時などには考へ出して恐ろしい感じのすることもある。予は其頃まで奧州の白河抔といふと唯遠い所と計り思つて居たのであつたが、ふと陸地測量部の …
作品に特徴的な語句
大子だいご 鹿股かのまた