候補作品として私の手許に送り届けられた十篇のうち、特に一篇だけ傑出したといふものはなかつた。安岡章太郎の「悪い仲間」と「陰気な愉しみ」は、いづれも稀にみるすぐれた才能を示した短篇小説だが、これだけとしては出来栄えにやゝ物足りないところがある …
| 著者 | 岸田国士 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
| 初出 | 「文芸春秋 第三十一巻第十三号」1953(昭和28)年9月1日 |
| 文字種別 | 新字旧仮名 |
| 読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約2分(300文字/分) |
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