『蒲原有明に帰れ』
僕、先月末出京しました。東京は我があこがれの都。雪のふる夜も青猫の屋根を這ふ大都会。いまは工場と工場との露地の間、職工の群がつてゐる煤煙の街に住んでゐます。黒い煤煙と煉瓦の家の並んでゐる或る貧乏なまづしい長屋に、僕等親子四人が悲しい生活をし …
著者 | 萩原朔太郎 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
初出 | 「羅針 第五輯」1925(大正14)年4月 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約4分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約7分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
恋