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『静かなる羅列』
ふりがな文庫
『
静かなる羅列
(
しずかなるられつ
)
』
Q川はその幼年期の水勢をもつて鋭く山壁を浸蝕した。雲は濃霧となつて溪谷を蔽つてゐた。 山壁の成層岩は時々濃霧の中から墨汁のやうに現れた。濃霧は川の水面に纏りながら溪から溪を蛇行した。さうして、層々と連る岩壁の裂け目に浸潤し、空間が輝くと濃霧 …
著者
横光利一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文藝春秋」1925(大正14)年7月号
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約14分(500文字/分)
朗読目安時間
約22分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
径
(
みち
)