奈々子ななこ
其日の朝であつた、自分は少し常より寢過して目を覺すと、子供達の寢床は皆殼になつてゐた。自分が嗽に立つて臺所へ出た時、奈々子は姉なるものゝ大人下駄を穿いて、外とへ出ようとする處であつた。凉爐の火に煙草を喫つてゐて、自分と等しく奈々子の後姿を見 …
作品に特徴的な語句
つむり 足越あご
題名が同じ作品
奈々子 (新字新仮名)伊藤左千夫 (著)