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『紅梅』
ふりがな文庫
『
紅梅
(
こうばい
)
』
私の庭に早咲の紅梅が一本ある。東と南の光を受けて、北を建物にふさがれてゐるためか、十二月の半からぼつぼつ蕾を破つてゐる。色は桃のやうに濃くも無く、白い磁器の上に臙脂を薄く融かしたやうな明るさと可憐さとを持つた紅である。私は歳末から此の歳端へ …
著者
与謝野晶子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約3分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
臙脂
(
べに
)