この著作を刊行するに当つてラクロは神経を使つたらしい。それで序文に、悪人の手管を暴露することは良俗に貢献するであらうなどと効能を述べてゐるが、それでも尚、自信がなく、非難すべき根拠に就て自覚をいだいてゐたことは序文が語る通りである。 そして …
著者 | 坂口安吾 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
ジャンル | 文学 > フランス文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「世界文学 第一四号」1947(昭和22)年10月10日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約7分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約11分(300文字/分) |