『樹を愛する心』
庭の中に、桃の木があった。径五寸ばかりの古木で、植木屋が下枝を払ってしまったので、曲りくねった風雅な一本の幹だけが、空間に肌をさらしていた。だが、その上方、若枝の成長はすばらしかった。強く、盛んに、爆発めいた勢で、枝葉が四方へ伸びた。沢山の …
| 著者 | 豊島与志雄 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約6分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約10分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
水木