『モスクワ』
三時すぎるともう日が暮れかかって、並木道にアーク燈が燦きはじめ、家路をいそぐ勤め帰りの人々の姿が雪の上に黒く動く。夕方の散歩もアーク燈にてらされた雪の並木路で、くるくるにくるまれた小さい子供たちは、熊の仔のような手袋はめた手に橇をひっぱって …
| 著者 | 宮本百合子 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
| 初出 | 不詳 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約3分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約4分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
薄明