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『塵埃、空、花』
ふりがな文庫
『
塵埃、空、花
(
じんあい、そら、はな
)
』
今日などはもう随分暖い。昨夜一晩のうちに机の上のチューリップがすっかり咲き切って、白い木蓮かなどのように見える花弁の上に、黄色い花粉を沢山こぼしている。太い雌芯の先に濃くその花粉がついて、自然の営みをしているが、剪られた花故実を結ぶこともな …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「婦人倶楽部」1927(昭和2)年5月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約3分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
塵埃
(
ほこり
)