『生爪を剥ぐ』
夏の夜の、払暁に間もない三時頃であった。星は空一杯で輝いていた。 寝苦しい、麹室のようなムンムンする、プロレタリアの群居街でも、すっかりシーンと眠っていた。 その時刻には、誰だって眠っていなければならない筈であった。若し、そんな時分に眠って …
著者 | 葉山嘉樹 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「不同調」1927(昭和2)年1月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約9分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約14分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
蝸牛