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鯱子張
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しやちこば
ふりがな文庫
“
鯱子張
(
しやちこば
)” の例文
と
驚
(
おどろ
)
いた
顔
(
かほ
)
をして、ちよつきをがつくりと
前屈
(
まへかゞ
)
みに、
肱
(
ひぢ
)
を
蟹
(
かに
)
の
手
(
て
)
に
鯱子張
(
しやちこば
)
らせて、
金時計
(
きんどけい
)
を
撓
(
た
)
めながら
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこにはNといふ
老
(
としと
)
つた洋画家が六朝の文字のやうに
鯱子張
(
しやちこば
)
つて控へてゐた。
茶話:12 初出未詳
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
これまで
幾度
(
いくたび
)
か師匠の九つ目を聴いて、結構な出来だと思はぬ事は無かつたが、さて自分が語つてみると、
戸無瀬
(
となせ
)
も
本蔵
(
ほんざう
)
も初めから
鯱子張
(
しやちこば
)
つて、まるで喧嘩を売りに来たやうにしか見えない。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
派手好きな鴈治郎は、
刃傷
(
にんじやう
)
の場で思ひきり派手な
往
(
ゆ
)
き方をして舞台を巧く
引
(
ひ
)
つ
浚
(
さら
)
へて
往
(
ゆ
)
かうと註文をつけてゐたらしかつた。で、
火熨斗
(
ひのし
)
をあてた
白襦袢
(
しろしやつ
)
のやうに、真青に
鯱子張
(
しやちこば
)
つて舞台へ出た。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と
客
(
かく
)
は寒さうな顔を見合はせて、一緒に立つて侯爵にお辞儀をした。そして玄関で待たせた
俥
(
くるま
)
に乗ると、言ひ合せたやうに体を
鯱子張
(
しやちこば
)
らせて「勇だ/\。大いに
遣
(
や
)
るぞ」と強ひて
附景気
(
つけけいき
)
をしてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
「あすこに居る、あの
鯱子張
(
しやちこば
)
つた男だ。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
鯱
漢検1級
部首:⿂
19画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“鯱”で始まる語句
鯱
鯱鉾
鯱張
鯱鉾立
鯱硬張
鯱丸
鯱巻
鯱立
鯱鋒
鯱構