“鬢盥”の読み方と例文
読み方割合
びんだらい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鬢盥びんだらいに、濡れ手拭を持ち添えたいろは茶屋のお品は、思いきりの衣紋えもんにも、まださわりそうなたぼを気にして、お米の側へ腰をかける。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あか鬢盥びんだらいへ殆んど一杯ほども吐き、そのまま気を失ってしまった。お豊のはせきたんも出ず、躯が痩せるというのでもなかった。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
側に鬢盥びんだらいというものがあって、チョイチョイ水をつけ、一方の壁には鬢附け油が堅いのとやわらかいのとを板に附けてある。