“駈来”のいろいろな読み方と例文
旧字:駈來
読み方割合
かけきた75.0%
かけく25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もなく横山町辺よこやまちょうへんの提灯をつけた辻駕籠つじかご一梃いっちょう、飛ぶがように駈来かけきたって門口かどぐちとどまるや否や、中から転出まろびいづ商人風あきうどふうの男
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
三吉は腕を叩きて、「たしかに、請合いました。」「よくせい。」とひらりと召す。梶棒かじぼうを挙げて一町ばかり馳出はせいだせる前面むかいより、駈来かけきたる一頭の犬あり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おのれが乗物の顔して急ぐ気色けしきも無くすぐる後より、蚤取眼のみとりまなこになりて遅れじと所体頽しよたいくづして駈来かけくる女房の、嵩高かさだかなる風呂敷包をいだくが上に、四歳よつほどの子を背負ひたるが
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)