食客ゐさふらふ)” の例文
よしツ、それぢや下手人は高木銀次郎とか言ふ浪人に決つた。旗本の食客ゐさふらふぢや始末が惡いが、幻の民五郎の正體と判つちや放つて置けまい。若年寄方と掛合ひごつこを
見せず惡事あくじ腰押こしおし或ひは賭博かけごと宿やどなどして食客ゐさふらふの五六人はたえす追々田畑たはた賣拂うりはらひ水呑同樣の困窮こんきうとなり凡十四五年居る中女房にようばう死亡みまかり今では娘とたゞ兩人差向ひてに漸々其の日を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なし夫より此傳吉方に食客ゐさふらふとなり居けるが此傳吉は先年甲州へゆきける折雲切仁左衞門方に少しの中居たる事ありて三吉と兄弟きやうだい同樣にせし者なり夫故それゆゑ今傳吉方にあそび居たるに傳吉は三吉が金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
武者修行と思ふ者一人もなく却て長脇ながわきざしの親方かたゞし追いはぎ盜賊などの惡漢わるものやつ姿すがたと見違へ甚だ迷惑めいわく致す事ありと云ひければ亭主は聞て否々いへ/\失禮しつれいながら人は見かけに寄ぬものにて韓信かんしんとか申人も元は洗濯婆々せんたくばゝの所に食客ゐさふらふに成り居りしとか又人のまた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)