“飜弄”のいろいろな読み方と例文
新字:翻弄
読み方割合
ほんろう91.9%
からかつ2.7%
ひやか2.7%
まぜつかへ2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここまで考えると、純一の心のうちには、例の女性に対する敵意がきざして来た。そしてあいつは己を不言の間に飜弄ほんろうしていると感じた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
盜んだ品を翌る日返すのは、盜みを道樂にして居る人でなきア、私共を飜弄からかつて居るに相違御座いません、何とかしてあの野郎をフン捕まへなきア、錢形の平次も世間へ顏向けがなりません
其一群の中には、屹度きつと今夜が始めて……といふ初陣うひぢんの者が一人は居るので、それをおだてたり、それをからかつたり、散々飜弄ひやかしながら歩いて行くのが何よりも楽みに其頃は思つて居た。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「嫌だよ、阿母さんは!………何んとかうま理屈りくつを何けるんだもの。」とお房は、飜弄まぜつかへすやうにいふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)