“雑鬧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざっとう96.0%
ざつたう4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まちは人出で賑やかに雑鬧ざっとうしていた。そのくせ少しも物音がなく、閑雅にひっそりと静まりかえって、深い眠りのような影をいてた。
猫町:散文詩風な小説 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
何しろ今日のこの雑鬧ざっとうである。掻ッさらい、変態者の悪戯など、悪の跳梁ちょうりょうはもちろん迷い子も二、三にはとどまらなかったであろう。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこでけふの見物は非常に雑鬧ざつたうしたよ。夕方になつた頃には、押し掛けて来る人数を、皆入場させる事が出来ない位だつた。巡査が来て人を制して、やつと秩序を恢復した位だ。
あふげば農作物の虫害が除かれ病人は平癒するといふのでこれを受ける者が雑鬧ざつたうする。
府中のけやき (新字旧仮名) / 中勘助(著)