“雑兵”のいろいろな読み方と例文
旧字:雜兵
読み方割合
ぞうひょう90.9%
ざうひやう3.0%
ざっぴょう3.0%
ざふひやう3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こちら側の経蔵もやはり同じことであったのでございましょう、松明たいまつを振りかざした四五人の雑兵ぞうひょうが一散にせ寄って参りました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
すみ先生せんせいよろしく、と挨拶あいさつして、ひとり煢然けいぜんとしてたふげくだ後態うしろつきの、みづうみ広大くわうだい山毛欅ぶなたかし、遠見とほみ魯智深ろちしんたのが、かついくさやぶれて、よろひて、雑兵ざうひやうまぎれてちて宗任むねたふのあはれがあつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、たいせつなほしいいをひとにぎり、朝月の口へ入れてやった。ところへ、清兵衛せいべえち取った、明兵みんぺいの馬と着ていたよろいをかついで、味方は引きあげてきた。見るとそのよろい雑兵ざっぴょうの着るものではなかった。
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
富公の意趣返しは日に日に悪辣になり、こちらの敵意もそれにつれてたかまつてゆく。私はほかの雑兵ざふひやうばらはものの数とも思はないし、それに奴自身も案外強くないに相違ない。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)