“隠居”のいろいろな読み方と例文
旧字:隱居
読み方割合
いんきょ90.6%
いんきよ9.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あたしたちももう隠居いんきょしたのだから、早くお前さんにお嫁さんを貰って、本当の楽をしたいものだね」世間並に結婚を督促とくそくした。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
このひとは、もうだいぶの年寄としよりでありましたから、それらのものを、二人ふたり息子むすこたちにけてやって、自分じぶん隠居いんきょをしたいとおもいました。
星と柱を数えたら (新字新仮名) / 小川未明(著)
葵亭翁は蒲原郡かんばらごほり加茂明神の修験しゆげん宮本院名は義方吐醋よしかたとさくがうし、又無方斎むはうさい別号べつがうす、隠居いんきよして葵亭きていといふ。和漢わかん博識はくしき北越の聞人なたかきひとなり。芭蕉がくだんの句ものに見えざればしるせり。
頬白ほゝじろ山雀やまがら雲雀ひばりなどが、ばら/\になつてうたつてるから、綺麗きれい着物きもの問屋とひやむすめだの、金満家かねもち隠居いんきよだの、ひさごこしげたり、はなえだをかついだりして千鳥足ちどりあしとほるのがある
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)